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黒糖・黒砂糖の表示について
消費者庁は、黒糖や黒砂糖の表示の適正化を図るため、平成23年3月30日、JAS法の解釈通知である「食品表示に関するQ&A」を改正し、「黒糖」と「黒砂糖」は同義である旨を明確化しました。
黒糖・黒砂糖とは
さとうきびを搾り煮詰めそのまま固めた製品で、固形状や粉状のものがあります。
加工黒糖とは
黒糖に、粗糖(白砂糖の原料)や糖みつなどを混合し加工した製品です。
加工糖とは
さ粗糖や糖蜜などを混合した製品です。黒糖は使用されていません。
さとうきびの汁を搾って煮詰める、それが沖縄黒糖。
刈り取り
西表島の日差しを浴びて育ったサトウキビを刈り取ります。
切断
不要な葉っぱを取り除き、機械にかけやすいようにサトウキビを切断していきます。
圧搾
小さくカットしたサトウキビを圧搾機にかけて、汁を絞り出す。
沈殿・濾過
沈殿・濾過によって不純物除去
搾りかすは(バガス)はボイラーの燃料に。
除去した不純物は畑の肥料に
濃縮
不純物除去した後のサトウキビの汁をボイラーで煮詰め濃縮する
撹拌・冷却
煮詰めたサトウキビの汁を撹拌し、冷やし固める
検査・袋、箱詰め
砂糖として完成後、検査を行いパッケージへと袋詰めや箱詰めを行い、皆様の元へお届けします。
豊かな風味と深い味わいで料理をおいしく仕上げてくれる沖縄黒糖。おいしさの秘訣は、各島で大事に育てたさとうきびを原料に、作られているからです。
島の工場が稼働するのは、さとうきびが糖分をいちばん貯える12月から4月にかけて。刈り取ったさとうきびは時間がたつと品質が低下するため、毎日の製造量に見合った分だけを収穫し、トラックに積んで工場へと運びます。
竹のような節があり2メートルほどの長さのあるさとうきびは、まず小さく切断してから、圧搾機に数回かけて汁を搾り出し、不純物を沈殿させて濾過した液を何段階かに分けて加熱し、濃縮。その後、攪拌しながら空気を含ませ、冷却をすると黒糖に。完全に固まる前の柔らかなうちに箱詰めしたり、成型したりして商品になります。
各島によって多少、工程の違いはありますが、このように新鮮なさとうきびの汁をそのまま煮詰めたものが沖縄黒糖です。
一方、濾過した液から糖分以外の成分を含んだ「糖蜜」を取り除き、精製すると、おなじみの上白糖やグラニュー糖、三温糖、氷砂糖などになります。これらは「分蜜糖」に、黒糖は「含蜜糖」に分類されます。
とってもエコな黒糖工場
さとうきびの汁を搾った残りかすをバガスといいます。バガスはさとうきびの重量の約4分の1にもなります。そのまま捨ててしまうと大量の産業廃棄物となりますが、八島の工場ではボイラーの燃料として使っています。
また、沈殿させて取り除いた不純物は、堆肥として畑に戻してさとうきびを育てるために活用しています。
黒糖工場はゴミを出さない、とってもエコな工場なのです。
ビタミンとミネラルが豊富な黒糖で健やかな毎日を。
黒糖について「健康によさそう」という印象を持つ人が多いようですが、実際にはどのような健康効果があるのでしょうか。
表にあるように、上白糖やはちみつなどに比べ、黒糖はビタミンやミネラル(無機質)を豊富に含んでいます。主成分はこれら甘味料と同じように炭水化物(糖質)でエネルギー源となりますが、毎日の生活のなかに黒糖を取り入れると、健康に不可欠なビタミンやミネラルも少しずつですが、同時に摂取することができます。
黒糖の栄養成分と他の甘味料との比較
100g当たりに含まれる栄養成分の量。
成分 | 黒砂糖 | 上白糖 | はちみつ |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 354 | 384 | 294 |
水分(g) | 5 | 0.8 | 20 |
たんぱく質(g) | 1.7 | 0 | 0.2 |
脂質(g) | Tr | 0 | 0 |
炭水化物(g) | 89.7 | 99.2 | 79.7 |
灰分(g) | 3.6 | 0 | 0.1 |
ナトリウム(mg) | 27 | 1 | 7 |
カリウム(mg) | 1,100 | 2 | 13 |
カルシウム(mg) | 240 | 1 | 2 |
マグネシウム(mg) | 31 | Tr | 1 |
リン(mg) | 31 | Tr | 4 |
鉄(mg) | 4.7 | Tr | 0.8 |
亜鉛(mg) | 0.5 | 0 | 0.3 |
銅(mg) | 0.24 | 0.01 | 0.04 |
ビタミンB1(mg) | 0.05 | 0 | 0.01 |
ビタミンB2(mg) | 0.07 | 0 | 0.01 |
ナイアシン(mg) | 0.8 | 0 | 0.2 |
五訂増補日本食品標準成分表より抜粋 Tr:含まれているが最小記載量に達していないことを示すもの。
丈夫な骨を作るカルシウム
食べるものに困ることのない豊かな食生活の日本。しかし、そんななかで唯一不足している栄養素が、カルシウムです。黒糖にはそのカルシウムが、上白糖の240倍もあります。カルシウムといえば、骨や歯をつくる大切な栄養素。成長期の子どもはもちろんですが、骨粗しょう症予防のためにも、とくに女性はカルシウムが不足しないよう心がけておきたいものです。
また、黒糖にはカルシウムとともに骨の代謝に必要なマグネシウムやリンもわずかですが含まれています。牛乳と黒糖の組み合わせは、カルシウムの吸収率が高まり好相性です。
脳にすぐ届くエネルギー
仕事や勉強で脳が疲れて集中力が切れたとき、強い味方となるのが黒糖です。脳のエネルギーになるのはブドウ糖ですが、食事で摂ったご飯やパンがブドウ糖に分解されるには時間がかかります。しかし、黒糖などの糖分(しょ糖)は、消化酵素によって、素早くブドウ糖と果糖に分解されます。しかも、黒糖にはブドウ糖をエネルギーに変えるのに必要不可欠なビタミンB1とナイアシンも一緒に含まれています。
つまり、黒糖を食べるとエネルギーが脳へ短時間で届き、疲労を回復させてくれることに。受験生など頭を酷使する人に、黒糖は最適なおやつといえるでしょう。